わたしの幸せな結婚 漫画感想  ネタバレ

和風シンデレラと銘打っていたので、さてどんな内容だろうと漫画をよんでみたら。
ああ、確かに和風シンデレラといえる内容だった。

異能が当たり前に存在していて、異能の能力を受け継ぐ家に生れながら異能を持って生れずに生母の死後、義母と異母妹によって使用人としてこき使われ、 虐げられつづけた斎森美世が願ったのはささやかな幸せ。
そんな彼女は異能の能力を開花させた異母妹が自分の幼馴染みであり憧れていた青年との結婚を機に生家を追われるように、冷酷無慈悲と噂される久堂家に嫁ぐことになった。

久堂家当主の清霞は容姿端麗。
女性ならすれ違えば振り返らずにいられないほどだった。
何よりも恵まれている。
久堂家は名家であり、現在の清霞の身分は軍人であり将来有望。
結婚相手としては申し分ない。が、今までにも何人もの女性が婚約者として彼の元を訪れたが誰一人として長続きしなかった。
それゆえに世間では冷酷無慈悲と言われてしまっているわけだが、そんな彼の元にやってくる美世には後がない。
生家を追い出された今、行くところはどこにもない。だからここで嫌われてしまえば、のたれ死ぬしかない。嫌われないようにしようと相手の顔色を窺ってしまう。
でも美世はお嬢様としての教育を受けていない。女学校にさえ通ったことがない。名家である久堂家の当主の妻ならばできるであろうことができない。唯一できるのがご飯を作ること。

というわけで美世は朝食を作ってはみたものの、一緒に食べる習慣がなかった美世が口にしないから清霞は毒が入っているからだとそのまま仕事に向かってしまう。

仕事場で言った清霞は落ち込み、美世も美世で落ち込んでしまう。
清霞が帰宅したので美世は毒を盛ったりしていないことを告げる。それを後押しするのはゆり江。
乳母のような存在であるゆり江から言い過ぎたとたしなめられて、清霞は朝食を頼む。
ゆり江とは違う味付けに美味しいと口にすれば、褒められたことがなかった美世は嬉しさのあまりに泣いてしまう。
その姿に、清霞は戸惑ってしまう。

清霞は今まで女性とは違うことを感じて、美世のことを調べ始める。そうして彼女がどんな扱いを受けていたのをか知り興味を湧いてきた。虐げられ続けた過去。異能がないこと。何よりも美世の母親の血族のこと。

どうやら美世の母親の一族は異能のなかでも特に危険な存在として扱われていたらしい。人の心を操る力。
故に表立って姿を見えることはしない。
斎森家に嫁いだことは異例中の異例とのこと。

美世は自分には異能はないと思っている。しかし、夢に出てくる母親は意味深なことを口にする。
いつかは異能が覚醒する可能性がある。
美世も知らぬ出生が隠されている可能性がありそうですね。母方の一族がどう絡んでくるのか、気になります。

美世は自分には異能がないことを告げられずにいたけど、それを調べて知った清霞は追い出すつもりはなかった。
今までに婚約者としてきたけど、異能がない女性もいたから。

二人で過ごすようになって清霞は気づく。
彼女の着ている着物がずいぶんとくたびれていることを。

美世が持つ着物はすべて譲り受けたもの。だいたいがお古で着物が裂けたり穴が空けば、補修して使っていたけど、それもできなくなった着物は捨てていた。いつかなくなってしまったとき、どうすればよいのか。ゆり江から普段の美世のことを知り、清霞は休日を利用して休みに二人で出掛けることにした。

好きなモノを買って良いと言われても美世は遠慮する。
だから清霞は彼女に内緒で必要なものを買うことのした。
それを告げないのは彼女は遠慮してしまうから。

二人で出掛けると容姿端麗な清霞は注目を浴びる。そんな彼の隣を歩く美世は少し遠慮しがたいだけど、この人の傍でずっと過ごしたいと願うようになっていた。だから夜、部屋に置いてあった櫛の存在に戸惑いながらも、受け取ったとき見せた微笑みは綺麗で清霞はその姿に心動かされ始めていた。

徐々に二人の距離が近づいてきているのが判りますね

清霞は斎森家の当主に会い、正式に美世と夫婦になる約束を取り付けることにした。その際に美世の妹が清霞の姿を見て心惹かれてしまう。
まさかその人が姉の婚約者とは思わなかったのだ。

でもそのことを知ったとき、清霞こそ自分に相応しい夫だと父親に姉との立場を入れ替えるようにお願いする。
もちろん却下されてしまう。でも納得いかなかった。異能の力を持たない姉がどうして清霞と結婚するのか赦せなかった。
異母妹にとって姉である美世は幸せになってはいけない存在。


『あの女のようになるな』
常に母親から言われていた言葉だ。
香耶はそんなことを日頃から言われていれば、まあ姉を嫌ってしまうのは仕方がない。
だけど、もし異能とか家柄とかそんな枠がなければこの二人はそれなりに仲の良い姉妹でいられたのではないかとふと思う。

環境で人は変わりますね。

父親に頼んだけれども応じてはもらえない。だから泣きつく相手をかえた。

それは自分の婚約者の義理父であるだった。彼に泣きつくとでは美世本人から言質をとれば良いという。そうすれば動かざるを得ないと。

幸次の父は美世が欲しかった。兄の婚約者にと何度も願っていたのの美世がほしいわけでなく、ただ母方の血族の血を欲しいだけで、愛情なんて彼にはないのだ。
拐かしを実行した幸次の父。それに歯向かって囚われてしまう幸次を助けたのは彼の兄だった。
見た目ふわふわとしてるけど、何をかんがえているか判らない人。
幸次の兄がどう絡んでくるかもちょっと気になりますね。

美世を助けるために幸次がとったのは清霞に助けを求めることだった。自分では助けられないから。
だけど、この人が見捨てるならば美世と心中しようと心で決めてしまう。そうして二人で美世を助けに向かう。

清霞は冷静沈着に見える。
表情も変わっていない。だけど美世がいるであろう場所に辿り着いたとき、閉ざされた門を異能の力で爆発させてしまう。

そのとき幸次は悟る。
清霞は怒っているのではないかと。

そうして3巻に続くとなります。

小説ではその続きは出ていますので気になる方は小説も読んでみることをオススメします。もっと互いに細かい心情などは小説の方に書かれてからです。

清霞と美世の関係はなんか初々しいですね。
もちろん、清霞は経験はあるけれども、美世を相手にすると冷酷無慈悲ではない表情をみせる優しい青年になりますね。

戸惑いながらも微笑んだり、清霞にためにお弁当を作ったりする美世は今までうつむいてばかりいたけど、前をしっかりと見るようになり、表情も豊かになっていくのでしょう。きっともっと綺麗になるんだろうなと密かに思いました。

婚約破棄をさせようとする香耶の前で美世はどうなってしまうのか。

清霞は美世を救えるのか。

そんなところで2巻は終わっていますので3巻が待ち遠しいですね

来年あたりにアニメになるかもと密かにおもっております。
『わたしの幸せな結婚』


タイトルとURLをコピーしました